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俺は、倒れてる俊樹に背を向ける。

「それに対し俊樹は、道場を辞めてから週に数日の部活でしか鍛えてない
その時点で、俺達の強さに差が開いてたんだ」

このまま、郁を追いかけるために俊樹を放置して、この場を離れた。

◇被害者遺族の家の前◇

－ヤンス視点－

『何！？
逃げられただと！？』

「すみませんでヤンス！
部下達の報告によると、逮捕状を持って家に踏み込んだところを返り討ちにされて、その隙に車で逃走したみたいでヤンス！」

『すぐに捜し出せ！
米内と鳥海にも至急、郁君の護衛に付き直すように伝えろ！
高山には、俺から連絡する！』

「わかりましたでヤンス！」

睦月さんとの、無線での連絡が終わったでヤンス。

「郁君、無事でいてくれでヤンスッ…。」

◇道中◇

－郁視点－

ゆっくり歩き続けて信号待ちしていると、目の前に黒い車が一台止まってドアが開く。