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腐男子高校生と幼馴染のわんこ声優

第11章 ~望まぬ再会と動き出す者達~

◇文月家2階・郁の部屋◇

-郁視点-

「ん?」

机の上に置いていたスマホから、着信音が鳴っている。

「俊樹君からだ」

スマホを手に取り、通話ボタンを押す。

「もしもし?」

『おっす、郁!』

「俊樹君、どうしたの?」

通話越しから微かに、数多君と南君の声が聞こえる。

『今、数多と南と3人で難波にいるんだけどさ
良かったら、郁もどうだー?』

「……悪いけど、今は…。」

とても、そんな気分にはなれない…。

『郁、今そんな気分じゃないのはわかってる』

「え?」

『俺達、友達として郁に早く元気になってもらいたいんだ…。』

俊樹君が言った直後、数多君が俊樹君に電話代わってって言ってるのが聞こえる。

『よう、郁
電話だけど、話すの久しぶりだな!』

「数多君」

確かに終業式の日から、数多君達と話すの久しぶりな気がする。

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