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腐男子高校生と幼馴染のわんこ声優

第10章 ~不穏な前兆の幕開け~

「あ、ゴメン電話だ」

スマホの着信音が鳴り、画面を確認する夕陽君からだ。

「もしもし?」

『郁君、今何してる?』

「今、前に話してた弟になる剣君推しの子と昼飯食べてるよ」

通話越しに、筑紫君と剣君と翔君の声が微かに聞こえる。

「夕陽君達は?」

『僕達は、楽屋で休憩中だよ~♪』

「そうなんだ」

て事は、向こうは何か仕事のあとか。

『それで、剣君が弟君と喋りたいって』

「うん、良いよ」

一旦、通話が切れて再び着信音が鳴る。

「もしもし、剣君?」

「!?」

通話相手に剣君と言った途端、隼が驚いた表情で僕を見る。

『久しぶりだな、郁』

「剣君、久しぶりだね」

「!?」

どうやら、僕の通話相手がソングボーイズの剣君かどうか、気になってるみたいだ。

「今、有里君の他に筑紫君と翔君も一緒なんでしょ?」

「!?」

隼の、驚きまくってる表情が何だか面白い。

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