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腐男子高校生と幼馴染のわんこ声優

第8章 ~ステージ上で倒れる郁~

-有里視点-

「「「「「きゃあああああッ!!」」」」」

女から僕を庇って倒れて、頭から血を流して気絶した郁君を見て、イベント参加者達が悲鳴を上げる。

「郁君!!郁君!!」

僕は、しゃがみこんで必死に郁君を呼びかける。

「おい、郁!!」

「郁!!」

「郁君!!」

翔君も、剣君も、筑紫君も必死に郁君を呼びかける。

「私にポスターをくれなかった罰よ!」

「このアマァッ!!」

「きゃあッ!?」

研磨さんが、怒りの表情で後ろから女に飛び付き、女の脇の下に脚を上げる。

研磨さんは、そのまま頭を上げて逆の脚を腕の外側から首に引っ掛け、素早く女を倒す。

多分、飛び付き腕十字という技だろう。

「痛い、何すんのよ!!
離しなさいよ!!」

「おい、クソビッチ…!
テメェ、郁にもしもの時があったら絶対許さねえからな…!」

女と近くにいる僕達だけ聞こえるように、研磨さんは女に忠告した。

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