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腐男子高校生と幼馴染のわんこ声優

第8章 ~ステージ上で倒れる郁~

有里君は、チラッと僕の方を見て視線を女に戻す。

「いくら、彼が僕の親友でもファンはファン
皆様と平等です
もし、不快に思われたのなら申し訳ありません」

女に頭を下げる有里君。

「え、ちょっと何で謝るの?」

「有里君が謝る必要なくない?」

「不正じゃない事くらい、私達ファンはわかってるのに…。」

「頭まで下げて、有里君可哀想…。」

周りから、有里君への同情が集まってくる。

「でも、信じて下さい
僕の特典が彼に当たったのは、偶然で彼の強運です
不正は一切ありません」

「じゃあ、信じてあげる代わりにソイツが持ってるポスター、私に寄越しなさいよ!」

「えっ?」

何言ってんだ、あの女は!?

「はあ!?」

「何なの、あの女!」

「変な難癖つけて、自分がポスターほしいだけじゃない!」

「あの人も、あの女にポスター渡す必要ないわよ!」

周りの、女への批判は強まるばかり。

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