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腐男子高校生と幼馴染のわんこ声優

第7章 ~夕陽の郁への気持ち~

その拍子に、男性は抱えていたフィギュアが入った2つの箱を離す。

「よっと」

「危ない危ない」

地面に落ちる前に、僕と夕陽君はそれぞれ箱をキャッチした。

「郁君と夕陽君、ありがとう」

僕と夕陽君は、男性に追いついた歩さんに2つの箱を返す。

「くそッ」

男性が立ち上がるのと同時に、左方面の向こうからパトカーがやって来るのが見えた。

「ッ!!」

男性が焦って、この場から逃げ出そうとする……しかし…。

「お客様、窃盗罪を犯したのに逃げないで下さいね」

「あぁ…ぐあッ!?」

すると、いつの間にか男性の後ろにいた研磨さんが、飛び付いて男性の脇の下に脚を上げる。

研磨さんは、そのまま頭を上げて逆の脚を腕の外側から首に引っ掛け、素早く男性を倒す。

「飛び付き腕十字…?」

「ジークンドー、初めて見たよ…。」

「いででっ、いでででででっ!」

男性は、研磨さんに十字で固められて苦痛の叫びを上げる。

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