
オキナグサ
第1章 ミホ
また、唾飲み込んだ
もっと耳を澄ませたら心臓の音まで聞こえてきそうなぐらい、アサヒさんすごく緊張してる
可愛いね
バスローブの紐をちょん、と引っ張る
「バスローブってえっちだよね」
「な、にを……」
ふふ、背中反らせて逃げてると
ほらやっぱり
最後にはまな板の上の鯉みたいに俺の前で寝っ転がるしかなくなっちゃう
ベッドに寝かせたアサヒさんは何されるかドキドキしてたみたいだけど、俺は一旦アサヒさんの上から退いた
「?」
「バスローブの下って下着とか着けてない?」
「ぁ、あぁ。そういうもの、かと思って……」
顔真っ赤だよ
恥ずかしいのかな
でももっと恥ずかしがって
「うん、そうだね。でもそれ、言われるだけじゃわかんないから……紐解いて、合わせ目開いて、俺にアサヒさんの隠してる大事なところ見せて」
「……っ」
アサヒさんが顔を跳ねるように上げて俺を見る
「ほら、早く」
「ミホ、さん……が、してくれないのか……?」
縋るような目
ほんと、いじめがあるなぁ
「脱ぐのくらいは自分で出来るでしょ? ほら、見せて? 全部」
真っ赤な顔のアサヒさんは、目を左右に泳がせてなやんで
結局、俺の言うことにちゃんと従うことにしたみたい
