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オキナグサ

第1章 ミホ


「がっかりなんてそんな……すみません。どう言ったらいいのか……」


本当に悪意とかはなかったんだろうな
あっても全然気にしないけど


「それより年上の自覚があるなら、その堅い話し方少し崩してよ。それとも俺がちゃんと敬語使った方がいい?」
「あ……いえ、ミホさんはお気になさらず。私は……」
「肩凝らない? それ」
「……すまない。少し緊張していたんだ」


肩の力抜けたかな
絶対その方がいいよ

砕けた話し方の方が話しやすい


「最初はみんなそんなもんだよ」
「そう、か……そうだよな」


うんうん
笑顔が可愛いね


「着いた。ここに予約をしてあるんだ。……その……今日の部屋もここで予約してあるんだが……いいか?」
「俺はどこでも構わないけど」
「そうか。よかった」


それよりこんな高そうなホテルでむしろいいのかな

ってそっちの方が不安だよ俺は


ホテルの高層階にあるレストランで
女の人なら喜びそうな夜景とご馳走を食べさせてもらった


「美味しい! こんなの食べたことない」
「それは良かった」


こんな柔らかいお肉食べたことない
羊肉ってこんなにクセとかないものなんだ

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