テキストサイズ

僕のまーくん。

第43章 紙切れの真犯人?




立ち止まって




恐る恐る振り返ったら





やっぱり




…………あの子がいた。





「先輩、すみません……ちょっといいですか?」





A「……ごめん。話すことはもうないよ?」




そう言って、僕はサッと歩き出した。


すると、僕の背後めがけてその子は
大声でこう言った。



「先輩!いいんですか?あたし
 言っちゃいますよ?」




…………。




A「は?」




足を止めてもう一度その子を振り返って見ると
うるうるした大きな目でこっちをじっと
睨むように見ていた。



「二宮くんに、言っちゃいますよ?」



……。



A「ハァ……あんたさっ…」



言いかけた途端、その子は僕めがけて
ドンッと飛び込んできた。



A「ちょっ……なっに」




「先輩!……あたし、やっぱり諦められません」




その子は真っ直ぐ下から僕を見て
うるうるの目でそう言ってますます僕に
抱きついてきた。



A「ちょ、ねぇ!君さ……ちょっとマジで離れて!」



ドンッと軽く引き離した。
女の子だからさ、やっぱりそんな
力任せには出来ないけど……


かずくんを想ったら、こんなの……

かずくんが知ったら……って思ったらさ……



つい、突き飛ばしてしまった形になって。


その子は、涙を一杯目に浮かべて更に僕に真っ直ぐ
睨むような視線を送ってきた。





……もう、勘弁してよ。



マジで。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ