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僕のまーくん。

第42章 綾野くんpart3学校編



二宮くんは、ちょっと目を丸くして
俺が差し出した、ハンカチの入った袋を
見ていた。


N「フフッ、これ綾野くん入れてくれたの?」


えっ?
これ……?


「あっ、は、はい」


N「可愛い袋!わざわざ…ありがとう」


二宮くんが、受け取ってくれた。


あっ、袋の事ですか?
可愛い……って。

黄色の水玉模様の透明な袋に
アイロンをかけた、二宮くんの
グリーンのハンカチを入れて返したんだけど……


N「アイロンまでかけてあるし!わざわざ
 良かったのに、ありがとう」


二宮くんが、ニコニコしていた。


そんな二宮くんを見ながら、ちゃんと
お礼を言えて渡せて良かったと心から
思った。

シミュレーションとは、全くちがう形に
なっちゃいましたけど……


N「綾野くん…あのさ潤く……松本くんにも
 話したんだ。綾野くんの事……ごめん!
 つけられてるの、綾野くんの事疑ってて……
 えっとぉ、でも理由が……ね?
 僕じゃなかったって事、話さなきゃなん
 なくて……」



「あ、あぁ……全然大丈夫です……はい」



N「潤く…松本くんはね、綾野くんの事むしろ
 疑ってて悪かったなって……言ってて。
 なんか、本当にごめんね?」



いやいや。
二宮くん、そもそも俺が太陽の神様をずっと
つけていたのは、事実ですし……
勘違いされても、おかしくない状況を
作ってたのは、本当俺なんで。


「二宮くん、謝らないで……俺こそ、
 ごめんなさい。ま、松本くんにも言ってて
 下さい」


まだ、教室に帰らない松本くんの
席をチラッと見ながら二宮くんに言った。


……あと、もう一つ。
気になること聞いていいですか?



「二宮くん、あ、あの、この前言ってました
 ……紙切れとか、保健室の事とか……
 な、なんかあったんですか?」



そう二宮くんに訊ねると、二宮くんの顔が
一瞬曇って……


N「なんで?」


って逆に聞き返された。





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