
僕のまーくん。
第39章 オープンな三角関係
ふぅ~っと小さくため息をつく僕に。
J「相葉先輩には、ちゃんと言っといたほうが
いいぞ?」
潤くんが、真面目な顔してそう言った。
N「……やっぱり、そう?」
小首を傾げて潤くんを伺う。
J「後々、余計な事になるかもしれないしな。
下手に隠そうとするとさ。それに、
お前と先輩は、隠し事なんかしても、
お互いにすぐにバレそうだしなぁ~」
ハハハッて笑う潤くんに
N「確かに」
そうだね。って思った。
N「まーくん、あいつの事聞いたらどんな
顔すんだろな……」
J「マジ、先輩ビビりそう!ハハハッ」
なんて、話してたら
J「あっ!」
潤くんが突然大きな声を出すもんだから
N「えっ?何!ビックリするわ」
なんて、潤くんが何故か目を逸らした先を
見たら。
綾野くんが、すぅっとこちらに向かって歩いて
来てる所だった。
一瞬。
綾野くんの長い前髪の隙間から覗く
視線と、バッチリ合ったのが分かった。
僕は驚きを隠せなかった。
僕らの横を通りすぎる綾野くんは、
僕に、ニッと笑いかけてペコリと
お辞儀をしていったんだ。
…………。
しかも、ちょっと。
可愛く見えたし。
なんだ、なんだ、僕!
まーくんへの想いを、聞かされたせいか
あの人が、乙女にしか見えなくなったのかも。
……前髪、切ればいいのに。
なんて事まで勝手に思ったし。
J「えっ?何?何?どしたの?ニノ、大丈夫か?」
ボケッとしていた僕の顔を見て、潤くんが
突っ込んできた。
潤くんは、見えない位置にいたからね。
あの、スマイル綾野くんは、見なかったのね。
……はぁ。
同じクラス、しかも今、席が後ろ前ってのもなぁ。
何かの縁……なんですかね?
