
僕のまーくん。
第33章 勘違い?
Aside
今のかずくんの話を聞いてたら、
浮かぶあいつの姿。
登下校時に、感じるあいつの気配。
N「あいつって?」
不安そうな顔してる、具合の悪いかずくん
相手に、この話は今あんまりしたくなかった
んだけど……さ。
A「昨日の帰り道さ、つけられてるって
言ってたじゃん?……あいつかなって」
N「え?」
かずくんの顔も強ばっていくのが分かる。
怖がらせたくないから、あんまり
言いたくなかったけど……
かずくんの机に、そんな訳分からない
正体不明の奴からのメッセージが
入ってたなんて、聞いた今は
僕が、最近感じていた
不審なあいつの存在を教えてあげてた
ほうがいいって思って話した。
布団の中からこっちを見てる、かずくんの
二つの目が不安そうにゆらゆら
揺れているのが分かる。
……ごめんね。
かずくん。
身体がしんどい時にね。
少しでも、かずくんの不安を取りたくて
箸を一端置いて、
かずくんの髪の毛をくしゃくしゃって撫でた。
N「まーくん……そいつって……」
A「大丈夫だよ。かずくん、僕が絶対
守るよ!ね?」
N「……」
A「こんな時にごめんね」
かずくんの熱い頬っぺたに手を当てる。
熱、やっぱり高いじゃん。
かずくんが、その上から自分の手を僕の
手に重ねて置いた。
N 「……温かい。やっぱりまーくんだ」
安心した顔をしてかずくんが、僕の手を撫でる。
A「かずくん、今は身体きついから
何にも考えないで休みな。ね?
僕がいるから。なんかあればすぐ
飛んでいくッ!」
漫画の主人公みたいな、発言してみたけど……
気持ちは本物。
本当に大事なかずくんに何かあれば、
すぐに飛んでいく気持ち。
だから、そんな不安そうな顔……しないでね。
もう一つ、本当は話さなきゃいけないかもって
思ってる事あるけど……
それは又かずくんが元気になってから……
にしとくね。
