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僕のまーくん。

第22章 恋人と親友



N side



「かずくん~!お待たせ。
ごめんね?遅くなって!」



まーくんが、さっきすごい顔して
公園から出て行ったけど……


何だか、今は。

いつもの、お日様みたいな温かい
笑顔を僕に向けてくれてる。


「まーくん……」


「かずくん、僕ね翔ちゃん殴ってきた」


「えっ!?」


爽やかな笑顔で今、すごい事
サラッと言ったよね?


「でね……ちゃんと翔ちゃんと
話した。」


「…………。」


まーくんが、僕の前にいたけど
僕にぴったり寄り添うように
ベンチに座ってくれて、
こう続けた。


「かずくんに、最低な事したって……」


「…………。」



「ちゃんと謝りたいって。
もちろん謝ったら済む
問題じゃないかも知れないけど……」



「………………。」



「翔ちゃん、自分がしたことに 
すごい後悔してた。ちゃんと謝りたいって
今、言ってた。」
 


「かずくん?僕が側にちゃんと
いるから。ね?」



「まーくん……」



「僕が守るから。次からは
ちゃんと僕がかずくん、
守るから。」



「翔ちゃん、かずくんの事
本当に好きで……抑えられなかった
んだよ……でも、すごい後悔してた!
……本当に。
ね?かずくん、ちょっと怖いかも
知れないけど……僕がいるから……
行ってみよう?」


まーくんが、そう言うのを
聞いて、頭の中でちゃんと
理解した。


今度はまーくんが、ついてる。


僕を守ってくれる……


先輩に、二度と会いたくないって
思ったけど……


まーくんが、そう言ってくれたから。
会っても、大丈夫かな?


まーくんと、先輩の仲は?
ちゃんと大丈夫なのかな? 


僕のせいで、先輩殴ったって……
あの優しいまーくんが、手を出す
くらい怒ってたのに……


お日様みたいな温かい笑顔で
帰ってきたまーくんは、先輩と
ちゃんと話して大丈夫って事なんだよね?


「まーくんは、先輩と
大丈夫なの?」


聞いたら、まーくんはにっこり
笑って、


「男の友情も、守りました!
……でも、一番大事なのは
かずくんだからっていうのも
翔ちゃんには、ちゃんと伝えてきたよ?」



そう言ってにっこり笑って
まーくんは、外にいるのに
僕をぎゅうって
抱きしめてくれた。





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