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僕のまーくん。

第22章 恋人と親友



A side


「翔ちゃん……僕さ……翔ちゃんも
大事な、ダチなんだよ……」



そう翔ちゃんに、思ってる事を
そのまま伝える。


「……あぁ、俺だって……」


翔ちゃんもそう思ってくれてるんだ。



「かずくんの事は、黙ってた事は
謝るけど……ごめんね。
本当に1番に大事な人だから。
翔ちゃんにも、
渡せない!」


そうちゃんと、翔ちゃんの目を見て
伝えた。


「わかった。本当にごめん」


翔ちゃんも、僕に


「にのに、ひどい最低な事した」


「本当にごめんなさい」


うっすら涙がにじんでいた翔ちゃんの
目から、スウッと一筋の光るものが見えた。


「翔ちゃん……かずくんにも
直接謝ってくれる?」


「あぁ……もちろん。
……でも、もう顔も見たくないだろ?」


「連れて来るよ?そこの
公園にいるからさ」

  

「………………。」


  
「ほら、翔ちゃん立って!
……痛かった?」

 
「にのは、こんなもん以上に
傷付いたはずだろうし……
俺は、相葉くんに殴られて当然の
事した……」


翔ちゃんのこんな姿見たのは、
初めてだった。


いっつも、自信たっぷりで、でも
そんなの全然鼻に掛けない、本当に
いいやつ。
優しいしね……


そんな翔ちゃんがかずくんに、そんな事
したのは、本当に抑えきれない
衝動からだったのは、想像出来る……



「お互い許せる?」



僕は翔ちゃんに聞いた。


「あぁ、ごめん。本当に……
謝ったら済む問題じゃないかも
知れないけど……」



「かずくんは、僕がいるから
大丈夫だよ!(笑)」



「幼なじみだったらなぁ、俺も……」



「翔ちゃんが、幼なじみなら
僕は勝ち目なかったよ。(笑)」



「にの、ふたりで取り合ってたかな?
……それでも相葉くん、選んで
たはずだよ?」



「……。」



「それくらい、相葉くんが好きだ
って全身から伝わってくる。にのから」



「呼んでくるよ!いい?」



「……あぁ、わかった。」



翔ちゃんを1回見て僕は玄関を
後にした。


かずくんにも、翔ちゃんともう一度
会ってもらわなきゃ。


僕が今度はちゃんといるから……ね?





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