
僕のまーくん。
第13章 スマホ事件
僕は、まーくんの隣に並んだ。
まーくんを上目遣いで見上げる。
まーくんも、なんか言いたそうな顔して見つめ返してきた。
ちょっと振り返ってみたら、後ろには潤くんと櫻井先輩と大ちゃん先輩が少し距離を開けて歩いてきてた。
「まーくん、びっくりした?」
僕から尋ねると、
「びっくりってもんじゃないよ!」
って、ちょっと小声で話すまーくん。
あっ、そっか。
後ろには聞こえないようにしなきゃならない話題かな?
なんて、思いながらチラッと後ろに目をやったら潤くんと櫻井先輩が、なんか言い合ってた。
ちょっと街の真ん中で色んな騒音に欠き消されて、何を言ってるかは、分かんないや。
こっちの話してる事も聞こえないだろ……
「まーくん、潤くんに取られたって思った?クスクス(笑)」
「思ったよ!何がなんだか?!」
「彼が言ったこと、マジ?」
「櫻井先輩のこと?僕のこと?フフッ」
「どっちも!」
「フフフッ!まず、まーくんと僕の事は潤くん気づいてた!それからね、櫻井先輩の事は……マジっぽい……よ?」
「ウソ~ッ!」
デカイよ!まーくん声!ボリューム!
し~ッとすると、まーくんも慌てて手で口をふさいだ。
「どうなるのかなぁ?楽しみだね❤」
ウィンクしてみせると、
「かずくん……その顔、可愛いすぎ……」
ってまた小声で後ろをちょっと気にしながら、まーくんが言った。
