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COLOR’S~殺したのは私~

第63章 朱夏VS一茶(SHUKA SIDE)⑩

「だったらいいや。出直すよ」
「そう?じゃ、またね」

帰ろうとした瞬間「私なら帰るから大丈夫ですよ」と部屋の奥から女性の声がした。

「だってさ。とりあえず入りなよ」

部屋に入ると妊婦が「よっこらしょ」と立ち上がり私と目が合うと「琥珀さん?」と口にした。

「違うよ。朱夏だよ」

碧海が訂正すると妊婦は何故か安堵した表情を浮かべた。

「本当によく似てるね。瓜二つ……いや三つか。
初めまして。滝本……じゃなくて安藤沙羅です」
「また苗字間違えそうになってるし。
いや間違えたし」

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