
碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~
第2章 薄紅色の奇跡・・・
『お仕事中に・・・本当に
申し訳ありません・・・』
「いえいえ・・・さぁ、どうぞ?」
迷惑きわまりない
けれど仮にもお客の私に
なんとか愛想笑いをして
営業マンは部屋の鍵をあけてくれる
ここまでしてもらって
見つからなかったら
どれだけ気まずいことだろう
逆に…見つかれば
〃ソレのために・・・・???〃
と内心苦い顔をされるだろうか・・・
どちらにしても
どうせもう迷惑をかけているのだ
『っ・・・すみません
ありがとうございます・・・っ』
私は…あとは
なりふり構わなかった
差し出されたスリッパを断って
床にお尻をついて
腕の力で急いで室内を移動する
営業マンに、一瞬
ギョッとされた気がしたけど
私は…本当になりふり構わずでした
これ以上、お仕事中の先方に
時間を取らせるのも
気が引けると言うもの
時間はとらせないと言った
少しでも早い方が良い
人の住んでいない部屋だから
ぐるりと…歩ける所
目の届く所を探したら…おしまい
「どうですか?」
『・・・ハァ…ハァ…ハァ…すみません』
これを何件か繰り返し
そして、ついに
「次で・・・最後ですからね?」
『はい・・・本当に
ありがとうございます・・・』
疲れたなんて言っていられない
そんな事を言えた義理ではありません
車の中で呼吸を整えながら
最後まで気を引き締めるように
集中力を切らさぬようにしていました
『・・・』
床を這いずり回って
所々…ホコリで汚れた
白いワンピース
〃白なんか…着なきゃ良かったな…〃
手で軽く汚れを払いながら
最後の物件へと移動する
それは・・・例の
最後に見た部屋
彼の住んでいた・・・アパート
申し訳ありません・・・』
「いえいえ・・・さぁ、どうぞ?」
迷惑きわまりない
けれど仮にもお客の私に
なんとか愛想笑いをして
営業マンは部屋の鍵をあけてくれる
ここまでしてもらって
見つからなかったら
どれだけ気まずいことだろう
逆に…見つかれば
〃ソレのために・・・・???〃
と内心苦い顔をされるだろうか・・・
どちらにしても
どうせもう迷惑をかけているのだ
『っ・・・すみません
ありがとうございます・・・っ』
私は…あとは
なりふり構わなかった
差し出されたスリッパを断って
床にお尻をついて
腕の力で急いで室内を移動する
営業マンに、一瞬
ギョッとされた気がしたけど
私は…本当になりふり構わずでした
これ以上、お仕事中の先方に
時間を取らせるのも
気が引けると言うもの
時間はとらせないと言った
少しでも早い方が良い
人の住んでいない部屋だから
ぐるりと…歩ける所
目の届く所を探したら…おしまい
「どうですか?」
『・・・ハァ…ハァ…ハァ…すみません』
これを何件か繰り返し
そして、ついに
「次で・・・最後ですからね?」
『はい・・・本当に
ありがとうございます・・・』
疲れたなんて言っていられない
そんな事を言えた義理ではありません
車の中で呼吸を整えながら
最後まで気を引き締めるように
集中力を切らさぬようにしていました
『・・・』
床を這いずり回って
所々…ホコリで汚れた
白いワンピース
〃白なんか…着なきゃ良かったな…〃
手で軽く汚れを払いながら
最後の物件へと移動する
それは・・・例の
最後に見た部屋
彼の住んでいた・・・アパート
