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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第2章 薄紅色の奇跡・・・

『お忙しい所…申し訳ありません』




歩き回った所で

早々見つかるなんて

私だって思っていませんでした





だけど・・・自分の目で確めるしか

それしか方法がないと思ったのです





息切れを起こして

震える手で携帯電話を操作して

電話をかける





とても緊張しました

人様に迷惑をかける事がわかっていたから





プルプル…



手が震えて

上手く操作が出来ません





スマートフォンを

ちっともスマート(賢く)に

使いこなせていない私






あと…探せる場所は・・・





私は最後に

今日自分が足を踏み入れた場所




不動産屋さんに案内してもらった

いくつかの部屋を

ダメ元で探させてもらうように

お願いをしに行きました




さすがに迷惑だから

お店に連絡して担当者に繋いでもらい

そしてひたすら急ぎました





『ハァっ・・・・ハァっハァっ・・・・』





脚が・・・限界・・・





タクシーを・・・拾おうかな




なんて、少し

気持ちが緩むかのような

心が折れそうな一瞬










ドン・・・っ







〃・・・っ?!〃








『っ・・・っきゃあ・・・っ』











「チッ……ボケっとしてんじゃねぇっ

ジャマなんだよっ・・・!!」






びくっ・・・







虫の居所の悪そうな

サラリーマン風の中年男性が

後ろから私を

はね飛ばすように通過して

私は力なく地面に転倒しました




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