テキストサイズ

碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第3章 青空と共に・・・流れる雲

『ハッハッハッハッハ・・・』




『あ・・・あなた?!』








『・・・』

『お…お父さん・・・???』







『ハハハハハッ・・・~あ、いや

すまない・・・すまない』






『・・・』


優人はさすがに…硬直していました








『ハハハ・・・~いやはや

〃知らないと言うのは恐ろしい〃』





『・・・』

『えっ・・・?』






『そう思える人間も…いれば

〃知らないと言うのは損だ〃

そう思える人間も…中にはいる

そう思ってな・・・』






父は何か振り返るように
少し遠くを見てから

そして私たちの方を
見つめました







『〃恩人〃か・・・わかる気がするよ』




『え・・・』

『お父さん・・・?』





『いやいや…こちらの話だ

篠宮くん?…君は・・・中々に

おもしろな子だな・・・』







『す・・・すみません・・・っ』

『・・・~』







『いや…それをだね

表面をみて…ただ
無礼だの、非常識だの・・・と

一言で言ってしまえば
それまでかもしれないがね…』





『・・・~』






『ハハハ・・・普通は人間
やましさを隠すものだ

これだけ正直に…洗いざらい
話されてはね

掘り下げようも…咎めようも
なにもないというものだ(笑)』








『・・・』








『わざわざ・・・こんな田舎の遠方まで

それもうちの…この娘のためになんて

よく・・・来てくれたね』







『え・・・ぁの』

『お父さん・・・』







『よく・・・来てくれた』





そう言って父は穏やかな表情で

優人に向けて頭を下げました

ストーリーメニュー

TOPTOPへ