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Everyday Love MORE

第8章 ラ・セゾン【白黄】





ジャスミンはテツの部屋にいた。だいぶ前に貰った合鍵を使って。
夜勤明けの彼を労わりたかった。
変則勤務な警察官はたださでさえ時間を合わせるのが難しい。

「まだかしら、テツ」

パジャマ姿のまま、早起きして若干うっつらうっつらしたときだった。
ガチャッとドアの開閉音が聞こえ眠気は吹き飛んだ。

「テツ…!」

慌てて玄関まで迎えにいくと明らかに疲れた顔のテツ。

「おかえり~」

いつもは気の抜けたような「ただいまですー」が聞こえてくるに今日は挨拶に答えてくれない。そんなに疲れてるのか…

「テツ、大丈ブイ?」

肩を貸そうとテツに手を伸ばしたとき、その手を掴まれてしまった。
疲れ果てた人間とは思えないほど強い力で握られ、ジャスミンは身じろいだ。

「テツ!?痛いんだけど!?」
「まりかさん、ごめんなさいっ…」

テツはコードネームではなくジャスミンの本当の名を呼び、切羽詰まったような声で謝ると「何で謝るの?」と問おうとしたジャスミンに口付けた。

「んぅ……!?」

突然の激しい口付けにジャスミンは呆気に取られ、よろめいた。それを受け止めるようにテツは腰を抱くとジャスミンを壁に押し付ける。
いつもはこんなことはしない。どうしてしまったのか、と胸を叩くが聞いていない。
テツは口付けたままジャスミンの部屋着のボタンを器用に脱がし始める。そのときジャスミンが我に返った。

「んぅ~!んん!!」

この先に起こることがわかり、必死にテツの体を叩くがびくともしない。声を発しようにも肝心の口が塞がれてしまっている。
明日那の白い肌と形のいい胸元が露わになると下から包み込みそのまま揉む。

「んんッ…」

さっきまでの荒々しさではなく、腫れ物に触るかのような優しい愛撫に明日那の拒絶気味だった声に甘美が混じる。
その反応に気を良くしのかテツは先端部分を弾くと、摘んだり、引っ掻いたり、引っ張ったりした。

「んッ!」

その度にジャスミンは過剰に反応し、立っていられないと足を震わせる。
やっと唇を離しては貰え、若干むせながらジャスミンは息を整える。



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