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Everyday Love MORE

第7章 危険な関係【白黄←青】



珍しくテツとジャスミンの勤務終了時間が被ったのでジャスミンはテツの部屋にでも行こうかと声をかけた。

「ねぇテツ、この後…」
「あぁ…ごめんなさいジャスミンさん。ちょっと用事があって…」
「そっか…じゃあまたね!」

そこまで申し訳なさそうでもなく、「はい」と軽く挨拶すると逃げるようにデカルームを退勤していったテツにジャスミンはため息をついた。
ジャスミンの今の最大の悩み。
2人は出会ってからかなり初期の段階で付き合い出していた。
その頃はとてもラブラブで周りが「バカップル」と呆れるほどだった。
しかし月日はだいぶ経ち、テツはあまりジャスミンに構うことが少なくなってきた。
倦怠期というやつなのだろうか。はたまた飽きられてしまったのだろうか。
何となく理由を聞けず素直に言うことを聞きずるずると今の今まで引きずっていた。
そしてもう一つそれに匹敵する程の悩みが。

「また断られたのか?」

背後からの声にジャスミンは少し腹が立つ。
余裕そうな、人を小馬鹿にしたような笑顔のホージー。
今のやり取りを見ていたのだ。

「ホージーには関係ないでしょう」

冷たく言い放つがホージーは一切気にせず、ジャスミンの肩を抱いた。

「いや、関係はあるな。テツに断られた方が俺は好都合だから。」



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