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第22章 つれづれ









普通の顔してる、と思ってたけど違う。

普通のフリしてる。

やっぱりまだ怒ってるのかな。




N「あの、まーくん 、」



話そうとしたところを

スッと伸びてきたまーくんの手に遮られる。

ピトッとおデコに触れた手。



A「まだ熱いね。 」



N「…う、ん 」



A「ほら、薬飲んで横になって。
ゆっくり寝なきゃ。 」



N「まーくん、俺、 」



布団をかけ直され、ポンポンと胸のあたりに

添えられた手。



A「おやすみ。 」





優しい手付きとは裏腹に、

有無を言わせぬ口調。






N「・・・おやすみ。 」






次に目が覚めたら、

まーくんはまたここにいてくれるのかな

その時はちゃんと、全部を話そう。






徐々に遠くなる意識の中で、

まーくんが笑ってくれた気がした。



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