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好きって言わない!

第27章 ラブストーリーは突然に。





誰か俺をぶん殴ってくれ。




とりあえず3発くらい。




A「にのちゃん大丈夫??
やっぱ足痛いの??
踊ってる時から我慢してたんだろ??」




ついでに、俺を心配そうに覗き込むこのバカ王子もぶん殴ってくれ。




とりあえず5発くらい。




N「大丈夫。」




大丈夫じゃねーよ。
死にかけてるよ。




冗談の告白を間に受けて舞い上がって。
俺も好きだなんて言っちゃって。




もう恥ずかしいやら情けないやら。
自分の愚かさに吐きそうだ。




A「ね、ホントに大丈夫??
顔色も悪いけど・・・」




そりゃ血色良い訳ねーだろ。




だいたい、コンテストを盛り上げるためにふざけた告白するなんて・・・
バッカじゃないの。




しかも無駄に名演技してんじゃねーよ。
あんなに愛おしそうに見つめやがって・・・
お前アカデミー賞獲れるよ。
余裕で。





バカ。






N「・・・着替えてくる。」





もう逃げたい。
着替えたら帰っちゃおうかな。
副委員が学祭サボるなんてマズイかな。




A「待ってよにのちゃん!」




俺の手を掴むまーくん。
ヒールを履こうとしてた俺は思わずよろけてしまって、まーくんに抱きとめられた。




N「なに。」




A「・・・なんか怒ってる?」




N「・・・・・。」





苛つく・・・
怒ってるかって?




怒ってるよ。
お前の事になったらバカになっちゃう俺に。
俺の心を乱しまくるお前に。







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