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Treasure of life

第10章 三日月

side N

無事に(笑)罰ゲームも終わり、他愛もない話をしていると、相葉さんは、
「ニノちゃんありがと」
と切り出した。

「なんでお礼?」
「今日、俺に付き合ってくれて。折角早く帰れたのにね。家でのんびり、ゲームやりたかったでしょ?」

相葉さんは続ける。

「ほんとはね、ツラいことがあったの。

だけどね、美味しいもの食べて、ニノちゃんとゆっくり話せたから……吹っ切れた」



相葉さんは…。

どんだけ優しいのよ…。



いつもあなたに元気をもらってるのはこっちの方だよ?

あーばさんが辛いときは、いつでも言ってよ。

俺がそばにいるから。



…なんてことは死んでも言えないから。

「…まあ。たまには、今日みたいに外に繰り出すのもありかなっ」
「ほんと?」
俺がいつもの調子で返すと、相葉さんもいつもの笑顔になった。


こんな人がずっと俺なんかのそばにいてくれてるんだから……俺は幸せだと思う。

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