
ねぇもう嫌・・・
第21章 検査④
その状況が少し続き、段々と不安が押し寄せてくる頃、
柊先生がおもむろに動き出した。
『…っ。まだ疼くの?』
口から息を吐くように、サラっとそう言う柊先生。
聴診器をサイドテーブルにそっと置きながら私に訊いた。
「…」
『ストレスは良くないから。
溜まってるなら解消しなくちゃいけないんだけど。』
「っ…」
私がもし頷いたら…。
その先のコト分かってる…
ずっと望んでて、ソレを待ってたから柊先生に胸を晒けだすことが出来たのに…
あれ…っ
胸の奥が痛いよ…
そっと左手で左胸に手を当てると、
バグバクと脈打つ心臓を感じることができた。
なんで…
