
ねぇもう嫌・・・
第21章 検査④
『大丈夫か?』
「…っ」
不意打ちの優しさやめて…っ
『本当に敏感なんだな。』
「っ…」
柊先生との距離は、私が手を少し伸ばすだけでも届く距離。
柊先生のその黒い靴、その足、
見える柊先生の一部が、
怖くて、優しかった。
『…本当にそういう体質?』
「っ…」
『本当は違うんだろ。…っ。あんなに濡れてたけど?』
柊先生がクスッと笑いながら言う。
「っ、ちがぅ…っ」
下を向いたまま、そう呟いた。
『色んな人に見られて、俺に触られて…』
『…興奮してたんだろ。』
「っ…」
『そんなに気持ちよかった?』
「…」
"違う、違うよ…っ"
頭の中で否定しても、口には出せない。
『そんなに俺の手がよかった?』
「っ…」
核心を付かれると、私だって…
本当のことを言いたくなる…っ
『…そうなんだろ。君さ、佐藤がやめろって言った時、佐藤に頭寄せたまま少し首振ってたもんな。』
「っ…」
なんで…っ
…そんなに私のココロに気づいてるなら…っ
最後までシて…っ
身体が熱いの…
医者だったら分かるでしょ…っ
