テキストサイズ

今日も明日も 2nd season

第10章 僕は君を愛しすぎてる


******

いつも見上げる相葉さんを見下ろすのって、不思議な感覚

だけど言った通りに素直に目を閉じる相葉さんを愛しく思う自分がいる

相葉さんの口許がやけにニヤついてるのがちょっとムカつくけど


ドキドキする胸を騙しながら、その弛んだ唇に自分のそれを触れさせてみれば


あれ…こんなに柔らかかったっけ

シチュエーションが変わるだけで、感触まで違って感じるんだろうか

ふに、とした気持ちいい感触が嬉しくて
啄むようにその唇を散々楽しんだ

舌を絡める事をしない、触れ合うだけのキスはきっと相葉さんからしたら物足りないんだと思うけど

今の主導権は俺だから
薄目で抗議してくる相葉さんに気付かないフリをした


「にのぉ……」
恨めしげな相葉さんの声

「ダメ。相葉さんは何もしちゃダメだからね」

腕を突っ張ってるのに疲れて、相葉さんの太腿に座りながら
自由になった人差し指を唇に充てる

つい、クスクス笑ってしまうのは仕方ない

だって相葉さん、お預けくった犬みたいなんだもん


筋張った首筋に指を這わせ、それを辿るように唇を滑らせる

ほのかに香る同じシャンプーの匂いに、思わず胸がドクン、と波打った

ストーリーメニュー

TOPTOPへ