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今日も明日も 2nd season

第7章 離せない、離さない



「なんかね、俺相葉さんが好きみたい」

へらっと笑うのは “酔っている“ と思わせる為

内心は今にも心臓が飛び出しそうなくらい暴れていた


相葉さんは一瞬、目を見開いた
“信じらんない“ って顔をした

ああ、気持ち悪いって思われたか

だったら後は悪酔いして絡んで “覚えてない“ で済ませてしまおう


…そう、傷ついた心を隠して
大して強くもない酒を無理に押し込んだのに

相葉さんからは拒絶じゃなくて、温もりが与えられた

突っぱねると思った腕が背中に回され、きつく抱き締められた


“俺も…“ って、確かに言われた

その言葉を確かめる前に唇が塞がれた


告白していきなりキスなんて、と思わなくもないけど、そこはお互い大人だ

どうしたって、その後の欲望が胸を支配する

すぐにでも互いを確かめたくなる




だからと言って “じゃあヤろう!“ なんて言える程軽くもなれない

お互いに欲しいくせに羞恥が勝る


何となくそうなりたいと強く思いながらも言い出せなくて

どちらからともなく、軽く指が触れ合った

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