
今日も明日も 2nd season
第7章 離せない、離さない
手を繋いで、階段を登る
別に変わった事じゃない、普段と変わらないいつもの行動なのに
さっき指が触れた瞬間から、心臓が痛い位にドキドキしてしまって呼吸すらままならなくなった
どうして、なんて問わなくても分かってる
ずっと、隠していくつもりだった想いがバレて
…そして受け入れて貰えたからだ
何より、受け入れただけでなく “俺もずっとすきだった“ なんて言われてしまえば
どうしたってこの高鳴りが治まる訳がない
だって、ずっと一緒だった
出会いなんてのは本当に偶然なのに、最初から息が合った
友達から親友、親友から仲間と言う名の戦友に変わったある日
本当の気持ちに気が付いた
確かあれは、初めて “彼女だ“ と隣で笑う人を俺に紹介した時
“やったじゃん!“ なんて表向きは笑っておいて、胸が苦しくなった
取られたくない、と思った
こいつと笑うのは自分だ、と
隣にいるのはお前じゃなくて俺だと
だから酔いを利用して、冗談めかして想いをぶつけた
酔った戯れだと言えば、フラれても傷は浅い
…そんな狡い考えを持ちながら
