
今日も明日も 2nd season
第47章 行きつくところは
「久しぶりなんだから、傍にいてよ。あ、そういえば飯出来てる」
「…それはする前に言え!」
「いてっ」
ゴツッと、にのの拳が頭に容赦なく降り下ろされた
「腹減ってたのに、いきなりとかありえない」
「…けど、寝てたじゃん。あ、そう言えば俺のベッドでなんか珍しくない?なんで?」
単純に疑問を口にしただけなのに、にのは言われた途端に顔を真っ赤にして隠すように胸にそれ押し付けた
隠すものがないから、胸に来ただけなのは分かっていてもそれ蒲田可愛くてたまらない
「にの?」
「…っさい!」
怒ったように吠えても照れてるのがありありと伝わってくる
だいたい想像はついたけど、やっぱりここはにのの口から聞きたい
長い付き合いで分かったのは、こういう時の懐柔法
幸いまだ、にのは気付いてない
「安心する。にのの匂い、気持ちいい」
「……」
「本当にさ、仕事してても、他の奴らと飲んでてもにのの事が頭に浮かぶの。でね、恋しくなる」
