
今日も明日も 2nd season
第46章 見えない鎖 part ⅩⅤ
風呂に入る前に、タオルを濡らして再び寝室に戻ってかずくんの身体を綺麗に拭いた
何もなかったかのように服を着せて、布団を掛けてやる
「ん……」
小さくかずくんが身動ぎしたけど、起きる事はなく
あどけない顔で眠るかずくんに、思わず “人の気も知らないで“ なんて愚痴が出てしまった
だけどこのくらいは許して欲しいと思うのは、いけない事ではないだろう
また一つ、溜め息を吐いて
今度こそ風呂に入るべく、足を寝室から遠ざけさせた
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すっかり冷めた身体は、気持ちに反してすっきりした
髪をガシガシ拭きながら冷蔵庫を開けて、冷やしてある缶ビールを取りだして、それを一気に喉に流し込む
かずくんと一緒にいるようになってからは、殆ど飲まなくなったからかすぐに頭がクラッとした
ついでに言えば、今日はあまり美味しいとも感じていない
いつかはかずくんと笑って飲める日が来ればいい
いや、そうじゃない
いつかは、じゃなく必ずそうしなきゃいけないんだ
「にゃあ」
気が付いたら、にゃん太が足元でじゃれついていた
