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今日も明日も 2nd season

第45章 淡い気持ち 🍀 青×黄


落ち着かない

その目で見つめられると


「ホント、避けてた訳じゃ…」

さっきから同じ言葉しか繰り返してないけど

それ以外に良い言葉が見つからないから仕方ない


「じゃあ、言い方を変えようか。…アナタ、俺を意識してるでしょ」

「ぅえっ!?」

それはまさに的を得すぎていて、思わず返事に詰まってしまった


そうだよ

意識してるんだよ

しすぎて、どうしていいか自分でも分からなくなったんだ


「…俺は、意識されるの嬉しいんだけど」

頬杖をついたにのが、遠くを見るような目で呟く

「え…」

それって、どういう意味?


だって多分

俺の気持ちは普通じゃないから

一般的には “キモチワルイ“ と一蹴されるだろうものだから

だからにのが、どういうつもりでそう言ったのかは分からないけど


ほんのり赤く染まった耳が、酒のせいでない赤なら


……ちょっと期待してもいいのかな、俺




「大野さんって、無自覚なの?」

溜め息と共に呆れたようなにのが、俺のおでこを小突く

「いって!」

「この鈍感!」

デコピンされた処がじわじわと痛みだした

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