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ああ

だからさ、俺から離れてくれよ

そうやって見つめられちゃうのが、ヤバいんだよ


この気持ちが何なのか分からないけど

明らかに他の人とは違う感情なのは確かで



「じゃあ、どうしたのよ」

額から手を離してホッとしたのも束の間、今度は両手が俺のほっぺを包む


「いや、だ、だから、えっと

……離して貰えますか」


多分、顔が赤くなってる

見なくても、何となく分かる


だけど

それを戻す術を知らないからどうしようもない


「ねぇ、ホント最近おかしくない？」

「な、なに、が…？」

「避けてるよね、俺の事」

むぅっ、と唇を尖らせるのはこいつのいつもの癖

納得出来ない事には必ずこの顔になる


「いや、避けて…ない、デス」
「嘘ばっか」

俺の言葉に被せるなよ

否定出来なくなるだろうよ

いや、まあ

確かに避けてはいたから嘘ではないんだけど



「あなたとはさ、じっくり話したい訳」

「…うん」

「だから、今日はこれから俺に付き合って貰います」

「うん、…え、は？」


「今日は逃がさないからね」


…にのの目が、やけに怖いのは何でだろう