テキストサイズ

今日も明日も 2nd season

第45章 淡い気持ち 🍀 青×黄


「うーん…」

気付いたら声に出してたらしい

だってさ、何度考えても分かんねぇんだもん

だけど声を出してた事なんか、自分では全く気付いてなくて


「…何唸ってんの」

その問いかけと同時に、予想以上に間近にあるその顔に思わず “おわっ“ と声を上げてしまっていた

「え、俺、唸ってた?」

つか、考えてたのは正に目の前のこいつの事で

「自覚、ないの?」

近付けた顔をそのままに、首を傾げる茶色い瞳に目が釘付けになった



何だろう

こいつを間近に見るとドキドキする

ずっと見ていたいのに、やたら恥ずかしくて見る事が出来ない


今まで、そんな事一度もなかったのに

他の皆には、そんな風にはならないのに



「もしかして、調子悪いとか?」

ぴと、と柔らかい手のひらが額に触れる

たったそれだけで、俺の心臓はバカみたいに大きく鳴り響いた


「だ、大丈夫!調子、ワルクナイ」

何だか外国人みたいなカタコト日本語で返した俺に

益々不審そうな目を向けてくるけど

何て言えばいいか分からなかった





ストーリーメニュー

TOPTOPへ