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今日も明日も 2nd season

第44章 どんな君でも


「ん……」

身体が重い

つか、息苦しい

妙な不快感に目を開けると、何かが俺を包み込んでいる


え、あれ?

俺、ちび雅紀を抱っこして寝てなかったっけ?

だけどこの状態は、俺が抱っこされてない?



少し動くと同時にふわりと香る、慣れた匂い

何度も包まれた記憶のある、俺より広い胸

すっかり俺の頭の定位置が出来上がっている腕



「…相葉さん?」

ちび雅紀ではなくて “相葉さん“ だ


「ん、…起きた?」

掠れた声で言いながら、俺に抱き着いてくる

いつもの寝起きの、あの声


さっきまで聞いてた、舌ったらずの高い声じゃない


「…戻ったんだ」

「え、何が?」

不思議そうな顔をした相葉さんが鼻先にキスをする

「ちび雅紀、可愛かったのに」

「なにそれ」

鼻先からおでこに唇をずらした相葉さんが “そう言えば…“ と、小さく呟いた


「何かね、俺がお子さまになった夢見てた」

何気ないその言葉に、思わず目を見開く



「でね、にのがスッゴい優しかった」

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