テキストサイズ

今日も明日も 2nd season

第40章 SS: Sweet Kiss


握られてしまえば、振り払う事なんか出来る筈もなくて

そこから伝わるぬくもりにドキドキするのを必死に隠して、促されるままに腰を上げた

ちょうど真正面に立つカタチになって、無意識に見上げたそこにある顔にドキッとする


自分の気持ちに気付いて

しかも告白までしてしまったら、まともに顔なんか見られる訳がない


ふいっと目を逸らし、未だに握ったままの手に視線を向ける



あれ?

そういえばどうして手を離さないんだろう

とっくに立っているし、支えももう必要ないのに



「えーと、…」

“離して?“ と握られた手を引っ込めようとして


「ちょ…、え?」

反対にグッと引き寄せられて、ポスッと相葉さんの胸に飛び込む羽目になった


なんで

どうして俺は今、この人にくっついてるの?

てか

握ってない方の手が、背中に回ってるんだけど



「あい、ばさん…?」

今の状況に驚きすぎて、ドキドキが消えている

いや

消えている、と言うより状況が把握出来てないんだ



ストーリーメニュー

TOPTOPへ