
今日も明日も 2nd season
第40章 SS: Sweet Kiss
「好き…っ!」
そう叫んだ時に、拳を握った手がぶるぶると震える位に固まって
変な汗があらゆる毛穴から吹き出してるんじゃないかって思う程に、身体中が湿っている感覚に襲われた
こんなに緊張したのなんか、いつ振りだろう?
いや、考えてみたらそんな経験ないかも知れない
だけど今はこれ以上なく緊張でガチガチで
バクバク早鐘打った心臓もこのままぶっ壊れるんじゃないかって不安になる
なのに
一大決心した俺の告白に
「うん、俺もにの大好きだよー」
あっさりにっこりと返したこいつに
空気の抜けた風船みたいに一気に緊張が溶けてしまい、ズルズルと床に座り込んでしまった
「あれ?どしたの?」
「…いや、んーと…、うん」
ほら、と差し出された右手を見つめる
これだけ緊張した状態で告げた “好き“ の意味
“LIKE“ じゃない方の “好き“ なんだけど
…こいつ、絶対俺か言った意味とは違う気がする
「はい、立って」
今度は差し出した手で俺のそれをぎゅっと握った
