
今日も明日も 2nd season
第6章 1周回って好きになった
こいつのおかげで、それまでは遅刻とみなされなかったモノも遅刻にカウントされ
バイトまで今や存続の危機
5回目の遅刻で親に電話が行き、元々成績もあまり宜しくない俺は、親から “次に電話が来たらバイトは禁止“ と通告を受けていた
「なんか、同情するわ」
バイト先で仲良くなった風間が苦笑した
「でしょ?マジで容赦ねぇの」
「ギリギリが悪いのは分かるけど、なんかね」
風間も登校はギリギリのタイプだから、俺の文句を分かってくれる
だから毎回、遅刻カウントを食らった時はこうして愚痴ってやり過ごすのが当たり前になっていた
「早起き出来りゃ、してるっつーの」
「それな」
客が途切れたのを良い事に、二人でばか笑いして
嫌な1日をリセットさせる
後に引かない為の儀式みたいなそれ
やっぱさ、1日の終わりは笑って過ごしたいじゃん
…そんなとこが意気投合する風間は、所謂 “親友“ の域だ
これで学校が一緒なら最高だけど、それは言っても仕方ない
