
今日も明日も 2nd season
第6章 1周回って好きになった
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「じゃあね」
「また明日~」
途中まで大ちゃんと一緒に帰って、いつもの交差点で手を振って別れる
今日はバイトの日だから、家には向かわず
そのままその交差点近くのコンビニへ足を向けた
高校に入ってすぐに始めたこのバイトも、2年目
すっかり慣れて、常連さんとも仲良くなり
はっきり言って今は学校よりも楽しくて仕方ない
バイトの時間が被る他校の奴とも友達になって、高校生活は充実してる…筈だった
あの、風紀委員さえいなければ
他の風紀委員は、チャイムが鳴っても走る姿を見つけたら笑って見逃してくれていた
余程遅れない限りは平気だった
なのに
1人の委員が引っ越してしまった為に
新しく2年から風紀委員になったあいつ…《二宮和也》のせいで、それは一変したんだ
二宮和也…にの、はとにかく厳しい
チャイムが鳴るとジリジリと門を狭め、鳴り終わると同時にシャットアウト
鳴り終わるまでに身体全部が入らなければ遅刻とみなすとか
マジで無慈悲で冷徹な奴だった
