無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「んじゃ、改めて」

にのが今度は両手で頬を包み込む

「おめでとう、雅紀」

さっきの雄らしさが消えて、可愛らしくにっこりと微笑んでから

…軽く触れるだけのキスをくれた



「あ…ありがと」

「ケーキはさ、明日…いや、もう今日か

予約してあるんだ」

「…にのが？マジで？まさか後で…」

「しないから。もー、どこまで俺を悪く見んだよ」

「痛い痛い痛いっ」

頬にある両手で俺の顔を潰しにかかる

力任せにするから本気で痛い


「休み、取ってあるでしょ？」
「う、うん」

「クリスマスだからって思った？」

「そりゃ…そうでしょ」

「違うよ、…雅紀の誕生日をゆっくり祝いたかったの」


…ヤバイ、俺泣きそう

だって、にのがこんな事してくれるなんて
考えられる訳ないじゃん

俺ばかりが好きなんだって、心のどこかでずっと感じてた


「雅紀…愛してるよ❤」

「うぇ…っ」

とどめの一言に、俺の涙腺は崩壊

涙が止まらなくなった


「泣くなよ、ブサイクになるんだから」
にのがまたムニッと頬を潰す

「だって…嬉しいんだもん」

「それなら良かった」

投げ出していた腕を持ち上げて、俺もにのを強く抱き締めた