
今日も明日も 2nd season
第36章 H B M *黄×緑×ちょっとだけ黄*
秒針が0時を通りすぎた
「雅紀」
にのが汚れてない方の手で頬を包む
「…なに」
「誕生日…おめでとう」
今日一番じゃないかってくらいの優しい声
おまけに蕩けそうな笑顔つき
「……え?」
一瞬頭がフリーズして、間抜けな声が出てしまったのは仕方ないと思う
「誕生日でしょ?24日」
「そ…そうだけど…え?」
何でにのが知ってるの?
俺、言ってない筈
調べたの?にのが?俺の誕生日を?
「なに、そのバカ面」
よっぽど呆けた顔をしてたのか、にのが肩を震わせる
「だって…何で?」
ー…誕生日、知ってるの?
「そんなのいいじゃん
…せっかく俺が一番にお祝いしてあげたのに、嬉しくない訳?」
にのらしい、上から目線のお祝い
「あ、ちょっと待って」
「は?」
かと思ったらいきなり立ち上がってキッチンに向かう
…手、洗ってるし
本当自由だな、にのは
「お待たせ❤」
「…何してんの」
「だって雅紀のが付いたままで、顔撫で回していいのかよ?」
にのの行動の意味が分かって、顔が熱くなった
