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今日も明日も 2nd season

第34章 愛しい人 *赤+紫×青*



当たり前のようにドアを閉めて、シートベルトを装着させると

「…行くんでしょ?」

潤が上目遣いでニヤリと笑った

「当たり前だろ」

ー…誰のせいだよ


エンジンのスタートボタンを押しながら軽く睨み付ける

「だから謝ったじゃん」

「…悪いなんかこれっぽっちも思ってねぇだろうが」

潤の軽い口振りに、少しイラッとした


だから

「…智くんは、お前が分からなくなってるぞ」

黙ってようかと思ったけど、やめた

少しは悪いと思えっての

「え…」

俺の言葉に潤が目を丸くする


「智くん、自分が何処にいるのかも…誰にヤられたのかも分かってねぇぞ」

「マジで…?」

「行けば分かるよ」



これは、お前が抜け駆けした罰だ

あれだけ智くんに対しては慎重に行こうと約束したのに

…欲に負けるから、結局はこういう事になるんだよ



俺と、潤は協定を結んだ筈だった

お互いに好きな人が一致したからこそ、今の俺達の関係を崩さない為に話し合いをしたんだ


それなのに…

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