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今日も明日も 2nd season

第33章 ほのかに甘くholiday From A



にのは箸を止める事なく

「帰らなきゃダメ?」

上目遣いで俺を見るから

「…別に構わないけど」

普通に答えてから、ふと気が付いた


……そう言えば、いつも同じベッドで寝てたじゃん

今の状態でそれは何か色々マズイ気がするんだけど

…にのは、平気なの?


「俺…今日はソファーで寝るよ」

理性、ヤバいし

「え、なんで?」

だけどにのは気付いてない

「だって…」

ゴニョゴニョ言う俺を不思議そうに見ている

「いつも一緒に寝てんじゃん」

…これ、悪魔の囁きだと思う

にの、いつもやたら鋭いくせに何でこういう時に分からないんだよ

「あのね、にの」
「うん」


「恋人になっちゃったら、おとなしく寝る自信ない」

少し考えて、…ようやく意味が分かったらしい

にのの顔がカァッと赤くなった


「だからさ、今日は別々に寝よ」


「……ょ」
「え?」

箸を置いたにのは、下を向いたまま

「…ぃぃょ」

消え入りそうな声で、そう呟いた



「にの…マジで?」

思わず聞き返す俺に

にのが小さく頷いてみせた

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