
今日も明日も 2nd season
第32章 コイゴゴロ *紫×黄*
だけど…
こいつの寝起きの悪さは一向に改善されることもなく
今日みたいに早く着替えるのは稀な事で
「良く毎日飽きずに起こすよなぁ…」
大きなあくびをしながら、潤くんがチラリと俺を振り返った
「だっておばさんに頼まれてるし」
ー…俺の、楽しみでもあるし
「んなの、お袋が勝手に言い出したんだから」
“だから、毎日来なくていいんだよ“
潤くんの声が、少し冷たい気がした
潤くんは、嫌なのかな
俺に起こされるの…
「じゃあ、潤くん遅刻しないで起きれる?」
そしたら、俺は来る理由なくなるけど
「んにゃ、無理だ」
潤くんはあっさりと言い切った
「だから、かずがいいなら起こしてよ」
さっきの冷たい声は何だったのか
潤くんは笑いながら、着替えの仕上げに入っていた
だから気付かなかったんだ
そう言った潤くんが、ちょっと辛そうな顔をした事に
「顔洗ってきなよ。おにぎり置いてあるよ」
次の動作を促す俺に
「はいはい」
潤くんはのろのろと、洗面所に向かって歩き出した
