テキストサイズ

今日も明日も 2nd season

第31章 罪 *赤×青*



少し体を離して、智くんの顎に手を掛けた

そして上を向かせると

最初から全てを奪うように、智くんの唇を貪り尽くした

眉間に皺を寄せて、苦しそうに顔を歪めるけど

一旦火が着いてしまった俺には、それを止める術が分からない


固く閉じられた唇を舌で抉じ開けて

奥に逃げてる舌に強引に絡み付けば

智くんは自然と鼻で呼吸をするようになっていた


眉間の皺が少しずつ減っていく

代わりに目の端が赤く染まって、妙な色気を醸し出していった


「ん…っふ…」

唇の角度を変える度に、甘い吐息が漏らされる

そのいつもより鼻に掛かった高い声は、俺の理性を壊すのに充分過ぎる破壊力を持っていた


唇を耳に寄せる

柔らかい耳朶を甘く噛んだ途端、智くんがビクリと震えた

「……っ」

首を竦めながら、声を出すまいと唇を噛み締める


ぴちゃり、と耳の中にも舌を差し入れ

鼓膜に直接濡れた音を響かせる


その度に震える智くんがあまりに扇情的で

俺の中の征服欲を掻き立てられていった

ストーリーメニュー

TOPTOPへ