
今日も明日も 2nd season
第30章 オトナ時間
相葉さんに勧められるままに重ねた酒杯
空きっ腹で飲み始めたから
後から多少何か摘まんだ所で意味なんて全くなかった
ただ、自分で出来るだけ気を付けてはいたから
泥酔までは行ってない…はず
とは言っても、頭は既にボーッとしてるし
時折向かうトイレまでの足取りもかなりフラフラする
隣に座る相葉さんの支えがなかったら、多分もう床と仲良くなってると思う
「…そろそろ、いっか」
相葉さんが、独り言みたいに小さく呟いた
「相葉さん?」
何が?と言いたくて、顔を上げた瞬間
相葉さんに、唐突にキスされた
唇だけを味わうような、柔らかいキスが気持ちいい
元々力が抜けてる身体は、更に相葉さんに凭れ掛かっていく
「…今日はね、面白いものがあるの」
少しだけ唇を離して、相葉さんが耳許で囁いた
「なぁに…?」
怠さと眠さと心地好さに身を任せながら、何となくで聞き返す
「さすがにシラフじゃね、俺もヤバいから…」
"とりあえず、ベッド行こ"
そう言った相葉さんは、軽々と俺を抱き上げてしまった
…右手に、黒い袋を引っ掛けながら
