
今日も明日も 2nd season
第3章 Non.Title
「あ…起きた?」
すぐに俺の気配に気付いたのか、にっこりと笑って振り返る
「うん…」
「こっちおいでよ」
当然のようにソファーの隣をポンポンと叩くから
「…身体、痛いんだけど」
自分にも原因があるのは棚に上げて、恨めしげに睨み付けたら
「あ…、そっか、そうだよね」
あっさりと相葉さんが立ち上がり、ドアに手を付いて立っている俺を迎えに来た
そして
「はい」
手を差し出すとか
バカじゃないの、と思うくせに何故かこんな事にドキドキする
何でたかだか手を差し出されただけでこんなに心臓がばくばくするわけ?
相葉さんの指を見たら、いきなりアノ時間が脳裏に浮かぶっておかしすぎる
きゅ、と唇を噛んで、差し出す手を見つめてたら
「ああ、良かった」
目を細めて、相葉さんが柔らかい笑みを浮かべた
「え?」
何が “良かった“ なの?
「覚えたみたいだね」
ゆっくり近付いた相葉さんが、俺の手を握りしめた
