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今日も明日も 2nd season

第3章 Non.Title



握った手を、相葉さんが持ち上げて甲にキスをする

「…ちょ、何して…」

「お前さ、俺の手を見て真っ赤になったじゃん」

顔が熱いから、赤くなってるのは自覚してる


「それって、俺の手に散々触られたの覚えてるからだろ」

図星だった

手のひらの大きさも熱さも、器用に動く指も

まるで今まさに触れられてるみたいに鮮明に思い出してる


「そりゃ…あれだけ触られれば……」
あまりの恥ずかしさに、語尾が小さくなる


「うんうん、そうだよねぇ」
笑いながら頷く相葉さんは、やっぱり凄く嬉しそうで

「これでもう、にのは俺の手しか感じない」

「え?」

「…仕事だと分かってても、あんなシーン見たら冷静にはいられないから」


…あんなシーン?

色々と仕事内容を頭に巡らせて


ああ、そういえば相葉さんに内緒だったラブシーンがあった

なんて答に思い当たって



「…それがお前のイライラの原因か」

最初の、相葉さんの発言にようやく結び付いた

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