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今日も明日も 2nd season

第25章 好きだよ、バーカ




「…何しに来たの」

相葉さんが漸く口を開いたのは

俺を押し倒す勢いで柔らかいソファーに強引に座らせて

ご丁寧にコーヒーを持って来てくれた時だった


それまでの無理矢理な拉致まがいの行動からの、コーヒーと

それにそぐわない冷たい口調


「俺を揶揄ってんの?」

少し苛立ってるのも、見て取れた


「は?どういう事?」

「だってそうだろ。禁欲言い渡したのはお前のくせに、うちまで来てさ

なに、お前を目の前にしてまだ我慢しろって?」


ー…こいつは犬か

俺のお預けが解除されない限り、今こうして来てやってもまだ “待て“ を続けるつもり?

「…我慢、出来るんだ」

「仕方ないだろ。お前に嫌われたくないんだから」


素直と言うべきか

バカだと言うべきか


だけど

“嫌われたくないから我慢する“ なんて熱い目を向けられて言われたら

幾ら何でも俺だってキュンとしちゃうんだけど


ただ……ねぇ

自分から “解禁ね“ なんて言うのは恥ずかしすぎる

だって俺の方が我慢出来なくなったみたいじゃんか

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