
今日も明日も 2nd season
第3章 Non.Title
相葉さんの指が目元の涙を優しく拭った
涙で濡れた指を唇に当てられ、誘われるようにそれを口に含む
少ししょっぱいのは、自分の涙の味
「俺の手、覚えてね」
「…っ」
口から指を引き抜き、再び付けられたアイマスクに肩が震えた
「ちょ…、何して…」
またも閉ざされる視界
だけど今度は相葉さんの息遣いを傍で感じている
「見えないと、触覚が鋭くなるっつーからさ」
見えなくても、相葉さんが笑うのが伝わった
「俺の手を……身体でしっかり覚えてよね」
耳許で低く囁かれ、一瞬にしてさっき高ぶり掛けた快楽が蘇った俺は
両手を伸ばして懸命に相葉さんを探した
その手を取って、首に回してくれた相葉さんは
「愛してるよ」
そう小さく呟いて、俺の唇に軽いキスを落とした
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見えない、と言うのがこんなに敏感になるものだと初めて知った
相葉さんの指が、次はどこに触れるのか分からないから
心臓が痛いくらいにドキドキしている
ただ鎖骨に触れただけで震えるとか、そんなの今まで1度もなかったのに
